喘息と診断されたあの日
私が初めて喘息と診断されたのは、30代前半のことでした。もともと子どものころから風邪をひくたびに咳が長引くタイプでしたが、まさか喘息だとは思っていませんでした。ある冬の深夜、突然「ゼーゼー」という音が自分の呼吸から聞こえ、胸が締め付けられるような苦しさを感じて救急外来へ駆け込んだのが始まりです。
最初のつまずき:薬をやめてしまった
診断後しばらくは医師から処方された吸入ステロイド薬を毎日使っていましたが、症状が落ち着いてくると「もう治ったかも」という気持ちになり、自分の判断で薬をやめてしまいました。
結果は大失敗でした。3週間後に再び発作が起き、今度は前回より症状が重く、入院するはめになってしまいました。医師に「喘息は症状がなくても気道の炎症は続いている。薬は勝手にやめないこと」と改めて説明を受け、その大切さを身をもって学びました。
自分のトリガーを知るまで
入院をきっかけに、私は喘息日誌をつけ始めました。発作が起きた日の天気・食べたもの・いた場所・感情の状態などを細かく記録していくと、少しずつパターンが見えてきました。
- 冷たい空気に急にさらされると咳き込む
- 強い香水や芳香剤のある場所でのどが締まる感覚がある
- 仕事の締め切り前などストレスが重なった週に症状が悪化しやすい
- 梅雨時期(高湿度・カビが増える季節)に調子が崩れやすい
自分のトリガーが分かってからは、事前に対策を取れるようになり、発作の頻度が明らかに減りました。
生活の中で実践している工夫
現在、私が日常的に取り組んでいることを正直にお伝えします。
- 寝具は週1回洗濯する:面倒ですが、これが夜間発作の減少に最も効いた対策でした。
- マスクは冬の必須アイテム:外出時は常に着用し、冷気が直接喉に当たらないようにしています。
- 吸入薬は必ず携帯する:発作薬を持ち歩く習慣を徹底しました。「今日は大丈夫だろう」と思った日に限って発作が起きるものです。
- 強い香りのある場所では事前に対策:美容院や百貨店のコスメ売り場はマスクを二重にするか、入口で深呼吸してから短時間で用を済ませるようにしています。
心の持ち方について
喘息と診断されてしばらくは、「なぜ自分だけ」という気持ちや、発作への強い恐怖感に悩まされていました。特に夜になると「今夜発作が起きたら」という不安で眠れないこともありました。
転機になったのは、同じ喘息を持つ人たちのコミュニティに参加したことです。同じ悩みを持つ人の話を聞き、自分だけじゃないと気づいたことで、恐怖が少し和らぎました。
これから喘息と向き合うあなたへ
喘息は「なくなる病気」ではありませんが、「うまく付き合える病気」です。焦らず、自分のペースで知識を深め、主治医と信頼関係を築いていくことが一番の近道だと、15年かけて実感しています。
この記事が、同じように喘息と向き合う誰かの参考になれば幸いです。
※この記事は個人の体験に基づくものです。医療アドバイスではありません。症状については必ず医師に相談してください。